復縁屋・別れさせ屋との契約は、数十万円から数百万円になることも珍しくありません。それだけの金額を払ったのに「連絡が来ない」「返金してもらえない」——そんなとき、何を根拠に話をすればいいのかが分からず、そのまま泣き寝入りしてしまう方がいます。
ですが、あなたを守る法律はいくつもあります。この記事は、困っている場面ごとに「どの法律が使えるのか」を引けるようにまとめたものです。
難しい条文を覚える必要はありません。「その根拠はどこにありますか」と聞けることが目的です。
- 契約書と重要事項説明書の交付は、探偵業法上の義務です
- 「成功率◯%」は、根拠資料の提出を求められる仕組みがあります
- 「完全成功報酬」なのに着手金があるのは、有利誤認表示にあたりえます
- 高額な違約金は、平均的な損害を超える部分が無効になる場合があります
- 迷ったら消費者ホットライン188。相談は無料です
場面別の早見表
まずは全体像です。あなたの状況に近いものを探してください。
| 困っている場面 | 使える法律 | 言えること |
|---|---|---|
| 契約書や説明書をもらえない | 探偵業法 8条 | 交付は義務。出さないのは処分対象になりうる |
| 「成功率90%」と宣伝している | 景品表示法 5条1号・7条2項 | 根拠資料を出せなければ優良誤認とみなされる |
| 「完全成功報酬」なのに着手金 | 景品表示法 5条2号 | 有利誤認表示。措置命令と課徴金の対象 |
| 口コミやランキングが不自然 | 景品表示法 5条3号 | ステマは2023年10月から違反行為 |
| 「必ず成功します」と言われた | 消費者契約法 4条 | 契約を取り消せる可能性がある |
| 高額な違約金を請求された | 消費者契約法 9条・10条 | 平均的な損害を超える部分は無効 |
| 「解約はできません」と言われた | 民法 651条 | 委任契約はいつでも解除できるのが原則 |
| 訪問や電話勧誘で契約した | 特定商取引法 | 8日間のクーリング・オフが使える |
| ローンやクレジットで支払った | 割賦販売法 | 信販会社への支払いを止められる場合がある |
以下、ひとつずつ見ていきます。
① 契約書や説明書をもらえない|探偵業法8条
復縁屋・別れさせ屋の多くは、探偵業(探偵業の業務の適正化に関する法律)の届出をして営業しています。この法律は、2種類の書面を交付する義務を定めています。
| 書面 | 渡すタイミング | 根拠 |
|---|---|---|
| 重要事項説明書面 | 契約を結ぶ前 | 探偵業法 8条1項 |
| 契約書面 | 契約を結んだとき(遅滞なく) | 探偵業法 8条2項 |
「後で郵送します」は、この順番が守られていないということです。違反した業者は、届出先の都道府県公安委員会から指示や営業停止命令を受けることがあります。
言えること:「重要事項説明書と契約書の交付は探偵業法8条の義務ですよね。いつ頂けますか」
詳しくは復縁屋が契約書を渡さない?探偵業法が定める書面と対処法をご覧ください。
②「成功率90%」と宣伝している|景品表示法5条1号・7条2項
サービスの内容を実際より著しく優良だと見せる表示は、優良誤認表示として禁止されています(景表法5条1号)。
そして重要なのが7条2項の不実証広告規制です。消費者庁は、その表示の裏付けとなる合理的な根拠資料の提出を事業者に求めることができ、提出されなければ優良誤認表示とみなされます。
言えること:「その成功率は、何件のデータをもとに、どう計算した数字ですか。根拠の資料を見せていただけますか」
詳しくは業者が公表する「成功率」の数字に要注意とAI・ChatGPTで復縁相談しても大丈夫?にまとめています。
③「完全成功報酬」なのに着手金を請求された|景品表示法5条2号
価格やその他の取引条件について、実際よりも著しく有利だと誤認させる表示は有利誤認表示として禁止されています(景表法5条2号)。
「完全成功報酬」「着手金ゼロ」と広告しながら、契約時に高額な費用が必要だった——これは有利誤認の典型的な形です。措置命令に加え、課徴金の対象にもなります。
やるべきこと:契約前に見た広告ページをスクリーンショットで保存してください。ページは書き換えられます。
詳しくは復縁屋の完全成功報酬は本当?着手金と成功の定義を確認をご覧ください。
④ 口コミやランキングが不自然|景品表示法5条3号(ステマ規制)
事業者が自分の宣伝であることを隠し、第三者の感想のように見せる表示は、2023年10月1日から景品表示法の違反行為になりました。
責任を問われるのは投稿した個人ではなく、依頼した事業者側です。措置命令の対象になります。
やるべきこと:不自然な投稿を見つけたら、日時が分かる形でスクリーンショットを残し、消費者庁へ情報提供できます。
詳しくはオープンチャットに潜む業者アカウントの手口とステマ規制をご覧ください。
⑤「必ず成功します」と言われて契約した|消費者契約法4条
勧誘の際に次のようなことがあった場合、契約を取り消せる可能性があります。
- 事実と違う説明をされた(不実告知/4条1項1号)
- 「必ず復縁できます」など、不確実なことを断定された(断定的判断の提供/4条1項2号)
- 断っているのに勧誘が続き、帰れない・切れない状況だった(困惑)
取消しができる期間は、誤解や困惑に気づいたときから1年、契約から5年が上限です。
やるべきこと:勧誘時のやり取り(LINE・メール・通話の日時)を保存してください。
⑥ 解約したら高額な違約金を請求された|消費者契約法9条・10条
| 条文 | 内容 |
|---|---|
| 消費者契約法 9条1項1号 | 解約に伴う違約金は、事業者に生じる「平均的な損害」を超える部分が無効 |
| 消費者契約法 10条 | 消費者の利益を一方的に害する条項は無効 |
「8回契約のうち3回しか稼働していないのに、返金は5万円」——このような場合、その計算の根拠を業者が説明できなければなりません。「諸経費」「人件費」と言うなら、内訳を示す責任があります。
言えること:「返金額の計算根拠を、内訳が分かる形で書面でいただけますか」
詳しくは復縁屋の返金保証は機能する?返金を求める手順と法的根拠をご覧ください。
⑦「解約はできません」と言われた|民法651条
復縁工作や別れさせ工作の契約は、委任・準委任にあたると考えられる場合があります。民法651条は、委任契約は当事者がいつでも解除できると定めています。
契約書に「解約不可」と書かれていても、解除そのものを完全に封じることは通常できません。(ただし、相手方に不利な時期の解除では損害賠償が問題になることがあります)
言えること:「解約したいと考えています。精算はどう計算されますか。書面でご提示ください」
⑧ 訪問や電話勧誘で契約した|特定商取引法(クーリング・オフ)
クーリング・オフは、どんな契約にも使えるわけではありません。契約の形で決まります。
| 契約の形 | クーリング・オフ | 期間 |
|---|---|---|
| 訪問販売(営業所以外の場所で契約) | 使える | 法定書面を受け取った日から8日間 |
| 電話勧誘販売(事業者からの電話で勧誘) | 使える | 法定書面を受け取った日から8日間 |
| 通信販売(広告を見て自分から申込み) | 制度そのものがない | ― |
カフェやホテルのラウンジで契約した場合は、訪問販売として扱われることがあります。自分のケースがどれに当たるかは、勧誘の経緯を整理して188へ相談してください。
詳しくはクーリングオフ制度と業者の説明義務とオンライン完結の契約でクーリング・オフは使えるかをご覧ください。
⑨ ローンやクレジットで支払った|割賦販売法(支払停止の抗弁)
受講料や工作費用を分割払いのローンやクレジットで支払っている場合、業者に対して主張できる事情(説明と違う、サービスが提供されない等)を理由に、信販会社への支払いを止められる場合があります。これを「抗弁の接続」と呼びます。
重要な注意:自己判断で支払いを止めると、延滞として扱われるおそれがあります。必ず先に消費生活センター(188)へ相談し、信販会社へ書面で通知する手順を確認してください。
相談先の一覧
| 窓口 | 番号 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 消費者ホットライン | 188 | 契約・返金・解約のトラブル全般。まずはここ |
| 警察相談専用電話 | #9110 | 脅し・付きまといなど、事件になる前の相談 |
| 緊急通報 | 110 | いま危険が迫っているとき |
| 都道府県公安委員会 | ― | 探偵業の届出状況の確認・情報提供 |
| 消費者庁 | ― | 景品表示法違反(成功率・ステマ)の情報提供 |
| 法テラス | 0570-078374 | 費用が不安な状態での法律相談 |
相談はすべて無料です。「依頼していたことを知られたくない」という理由でためらわないでください。相談内容が外部に漏れることはありません。
相談する前に用意しておくもの
そろっているほど、相談員や弁護士が動きやすくなります。足りなくても相談はできます。あるものだけ持って行ってください。
- 契約書・重要事項説明書:電子契約の場合は、届いたメールやPDFも保存
- 支払いの記録:振込明細、クレジット明細、領収書
- 業者とのやり取り:LINE、メール、通話した日時のメモ
- 受け取った報告書:届いていない場合は、それ自体が記録になります
- 契約前に見た広告・ホームページの画面:書き換えられる前に保存してください
- 時系列のメモ:いつ相談し、いつ契約し、いつ何があったか
報告書の見方は報告書で見極める5つの基準、放置されている場合の進め方は復縁屋に放置された時の対処法にまとめています。
よくある質問
Q. 契約書に「返金しない」と書いてあります。もう無理ですか?
A. 記載があっても、消費者契約法により無効と判断される可能性があります。まずは返金額の計算根拠を書面で求め、そのうえで188へ相談してください。
Q. 依頼していたことを家族に知られたくありません。
A. 消費生活センターへの相談内容が家族や職場に伝わることはありません。相談をためらう理由にはなりません。
Q. 弁護士に頼むと費用が高くつきませんか?
A. まず188に相談してください。相談員が事業者との間に入って解決することもあります。弁護士が必要な段階になったら、収入要件を満たせば法テラスの無料相談も使えます。
Q. 契約から時間が経っています。もう手遅れですか?
A. 使える制度によって期限は違います。消費者契約法の取消しは気づいてから1年・契約から5年、クーリング・オフは書面を受け取ってから8日間です。期限があるものほど早い相談が有利です。
Q. 業者ともめたくないので、穏便に済ませたいのですが。
A. 法律を持ち出すことは、争うことと同じではありません。「根拠を教えてください」と聞くだけでも、対応は変わります。感情ではなく、日付と数字で確認してください。
まとめ|覚えるのは「根拠はどこですか」の一言
- 書面の交付は探偵業法8条の義務。出さないのは処分対象になりうる
- 「成功率◯%」は根拠資料の提出を求められる仕組みがある
- 「完全成功報酬」なのに着手金は有利誤認表示にあたりうる
- 高額な違約金は平均的な損害を超える部分が無効
- 「解約できない」という定めがあっても、解除権そのものは残るのが原則
- ローンで払っているなら支払停止の抗弁という手段がある
条文の番号を覚える必要はありません。「その根拠はどこにありますか」と聞けることが、いちばんの防御になります。
料金の相場は22社の料金比較にまとめています。契約前の方は、こちらもあわせてご覧ください。
あなたの経験が、次の誰かを守ります
契約書、報告書、業者とのやり取り。あなたにとっては思い出したくない記録かもしれませんが、これから依頼を考える人にとっては何よりの判断材料になります。うまくいかなかった話も、同じだけ価値があります。
| 提供いただく情報 | 買取相場 |
|---|---|
| 依頼時の口コミ・体験談 | 10,000円〜25,000円 |
| 調査報告書 | 10,000円〜30,000円 |
| 契約書 | 10,000円〜50,000円 |
- 対象は依頼契約が終了している案件のみ
- 匿名で掲載/個人情報は公開しません/業者へ情報提供しません
- 査定額に納得できなければ、お断りいただいて問題ありません























