―復縁屋・別れさせ屋に依頼する前に知っておきたい注意ポイント―
復縁工作や別れさせ工作といった恋愛工作を専門に扱う「復縁屋」「別れさせ屋」への依頼は、とても繊細な相談内容です。だからこそ、信頼できる業者を選ぶことが何よりも大切になります。
だけど残念ながら、一部には契約書すら交付せず、トラブルに発展するケースも報告されています。今回は「契約書を渡さない悪徳業者」について、寄せられている口コミを纏め注意喚起のブログをお届けします。
契約時に契約書を渡さないのは違法行為の可能性も
契約を結ぶ時には、本来「重要事項説明書」と「契約書」の交付が義務づけられています。これは消費者の権利を守るための当然の手続きです。
ところが、悪徳業者の中には「後で郵送する」「別れさせ工作だから渡せない」「離婚が絡む案件だから預かっておく」といった理由をつけて、契約書の交付を避けるケースがあります。
実際に寄せられた口コミの中には、
- 「契約書を渡してくれと何度もお願いしているのに、曖昧な返事ばかり」
- 「復縁工作や別れさせ工作は恋愛工作だから渡せないの一点張り」
- 「そもそも契約書を発行していないと言われた」
- 「リモート契約で画面上での説明だけで、書類が一切残っていない」
- 「ホームページに契約注意事項が書いてあると言われた」
といった声がありました。
契約書がない=証拠が残らないということ
契約書がないということは、あなたが何をどんな条件で依頼したのかという“証拠”が残らないということです。
たとえば、
- 約束された内容と違うサービスが提供された
- 全く工作が行われなかった
- 途中解約や返金を求めたい
という場面で、契約書がなければあなたの主張が通りにくくなります。最悪の場合、「言った・言わない」の水掛け論になってしまい、泣き寝入りを強いられることもあるのです。
「契約書を出し渋る時点で契約はやめるべき」
これから復縁屋や別れさせ屋に依頼しようと考えている方に伝えたいのは、「契約書をその場で交付しない業者とは契約してはいけない」ということです。
どれだけ親切なふりをしていても、契約書を発行しないという時点で信頼性はゼロです。本当に誠実な業者であれば、契約書の交付や重要事項の説明を当然のように行います。
契約を迫られても「書類を渡してくれないなら契約しません」ときっぱり断る勇気を持ってください。
探偵業法が義務づけている「2つの書面」
復縁屋・別れさせ屋の多くは、探偵業(探偵業の業務の適正化に関する法律)の届出をして営業しています。口コミとあわせて買い取った契約書の中にも、「調査委任契約書」「特定人調査契約」といった表題のものがありました。依頼者と業者が、探偵業務の契約を結んでいるということです。
探偵業法の第8条は、探偵業者に2種類の書面を交付する義務を課しています。
| 書面 | 渡されるタイミング | 根拠 |
|---|---|---|
| 重要事項説明書面 | 契約を結ぶ前。内容を説明したうえで交付 | 探偵業法 8条1項 |
| 契約書面 | 契約を結んだとき。遅滞なく交付 | 探偵業法 8条2項 |
つまり、「契約してから渡す」のではなく、契約前にまず1通、契約時にもう1通というのが法律の求める順番です。「後で郵送します」という説明は、この順番が守られていないことを意味します。
書面を渡さない、必要な事項を書いていない、うその内容を書いた書面を渡す。これらはいずれも30万円以下の罰金の対象です(探偵業法19条3号)。さらに公安委員会は、違反した業者に指示を出したり(14条)、6か月以内の営業停止を命じたりできます(15条)。書面を出さないことは、単なる不親切ではなく、罰則のある法律違反です。
契約前にもらう書面(重要事項説明書面)の9項目
契約を結ぶ前に渡される書面には、次の9項目を書いて説明することが義務づけられています(探偵業法8条1項)。手元の書面と照らし合わせてください。
- 業者の商号・名称と住所(法人なら代表者の氏名も)
- 届出をした公安委員会の名称
- 個人情報保護法などの法令を守って業務を行うこと
- 秘密を守ること、調査資料の不正利用を防ぐこと(探偵業法10条の内容)
- 提供できる探偵業務の内容
- 業務を外部に委託する場合の取り扱い
- 料金など、支払うお金の概算額と支払時期
- 契約の解除に関すること
- 調査で作成・取得した資料の処分に関すること
とくに見落とされやすいのが、最後の「資料の処分」です。あなたや相手の写真・行動記録を、業務終了後にどう扱うのかが書かれているかを確認してください。ここが空欄のまま契約すると、調査で集めた情報がいつまで保管されるのか分からなくなります。
また、費用の欄が「別途見積もり」「実費」だけで、金額の目安が入っていない書面は要注意です。法律は「概算額」の記載を求めています。後から経費を上乗せされたという口コミは、「後出し請求」の手口と対抗策にまとめています。
契約後にもらう書面(契約書面)の8項目
契約を結んだら、業者は遅滞なく、契約の内容を明らかにする書面を渡さなければなりません(探偵業法8条2項)。書かれているべき項目は次の8つです。
- 業者の商号・名称と住所(法人なら代表者の氏名も)
- 契約を担当した人の氏名と、契約した日
- 調査の内容・期間・方法
- 調査結果の報告の方法と期限
- 業務を委託する定めがあれば、その内容
- 料金など、支払うお金の額と、支払いの時期・方法
- 契約解除の定めがあれば、その内容
- 資料の処分の定めがあれば、その内容
契約前の書面は「概算額」でよいのに対し、契約後の書面には金額そのものと支払方法まで書く必要があります。また、「報告の方法と期限」が書かれていれば、「報告書が来ない」「写真がない」といったトラブルのときに、約束との違いをはっきり示せます。報告書の見方は報告書で見極める5つの基準をご覧ください。
その場で確認したい3つの質問
面談で書面を渡されたら、次の3つを口に出して確認してください。答え方で、相手の姿勢がはっきり分かります。
- 「この書面は重要事項説明書ですか、契約書ですか」:2種類あることを知っている依頼者だと伝わります。区別がつかない担当者であれば、その時点で慎重になるべきです。
- 「どこの公安委員会に届出をしていますか」:届出先の公安委員会の名称は、契約前の書面に書く義務があります。また、届出をした業者は、届出をしたことを示す標識を営業所の見やすい場所に掲示しなければなりません(探偵業法12条2項)。面談場所に標識が見当たらない場合は、そこが届出をした営業所なのかを確認してください。
- 「解約したい場合の条件はどこに書いてありますか」:該当箇所を指し示せるかどうかが分かれ目です。「そのときは相談してください」としか言わない場合、条件が決まっていない可能性があります。
従業者が6人以上いて自社のウェブサイトを持つ業者は、この標識をサイトにも載せる義務があります(探偵業法12条2項、同法施行規則6条)。依頼前に、業者のサイトで届出の標識を確認しておくと安心です。なお、従業者が5人以下の業者にはサイトへの掲載義務がないため、載っていないこと自体は違反とは限りません。面談場所がレンタルオフィスの場合の注意点は、自社面談を嫌がる復縁屋に注意|レンタルオフィスの罠で解説しています。
「カウンセリング」「コンサル」を名乗る業者にも注意
探偵業法の書面義務がかかるのは「探偵業務」です。探偵業務とは、依頼を受けて、特定の人の居場所や行動について、聞き込み・尾行・張り込みなどの実地の調査で情報を集め、依頼者に報告する業務を指します(探偵業法2条1項)。
アドバイスやカウンセリングだけなら、探偵業務にはあたりません。しかし、「恋愛コンサル」「復縁カウンセリング」と名乗っていても、相手の行動を調べたり張り込んだりしているなら、実態は探偵業務です。その場合は名目に関係なく、届出と書面の交付が必要です。届出をせずに探偵業を営むことは、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の対象です(探偵業法18条1号)。
書面を渡さない業者が営業を続けられてしまう背景には、恋愛の依頼は人に知られたくない内容であるため、被害にあっても表に出さず泣き寝入りしやすいことがあります。だからこそ、契約の前に書面の有無を確かめることが、自分を守るいちばん確実な方法です。
書面をもらえないまま契約してしまったら
すでに契約してしまった場合でも、できることは残っています。
- 書面の交付を、記録に残る形で請求する:電話ではなく、メールやLINEなど後から確認できる方法で「重要事項説明書と契約書の交付をお願いします」と伝えます。やり取り自体が記録になります。
- 支払いの記録を集める:振込明細、クレジットの利用明細、領収書。契約書がなくても、お金のやり取りがあった事実は証明できます。
- 勧誘時のやり取りを保存する:LINEのトーク、メール、広告の画面。削除される前にスクリーンショットで残してください。
- 消費者ホットライン(188)に相談する:お住まいの地域の消費生活センターにつながります。書面が交付されていないという事実は、相談時の重要な情報になります。
- 警察に相談する:探偵業の届出は、営業所を管轄する警察署を経由して公安委員会に出されています(探偵業法施行規則1条の2)。書面の不交付は罰則のある違反なので、警察署や警察相談専用電話(#9110)に相談できます。
契約書がないと、契約は無効になる?
書面がなくても、契約そのものは成立します。民法では、法令に特別の定めがある場合を除き、契約の成立に書面は必要ないとされているからです(民法522条2項)。書面を渡さないのは業者側の探偵業法違反ですが、それだけで契約が自動的に無効になるわけではありません。
ただし、勧誘のときに重要な事項について事実と違う説明を受けて契約した場合などは、消費者契約法にもとづいて契約を取り消せることがあります(同法4条)。返金を求められるかどうかも含めて個別の判断になるため、消費生活センターや弁護士に相談してください。そのときに役立つのが、上で挙げた支払いの記録とやり取りの記録です。
クーリングオフの期間が始まっていないことも
喫茶店など業者の営業所以外の場所で勧誘を受けて契約した場合や、電話で勧誘を受けて契約した場合は、特定商取引法のクーリングオフの対象になることがあります。その期間(8日間)は、特定商取引法で決められた書面を受け取った日から数えます。書面を受け取っていなければ、期間がまだ始まっていない可能性があります。契約の形ごとの可否は、クーリングオフ制度と業者の説明義務で詳しく解説しています。
よくある質問
Q. オンラインの契約でも、書面は必要ですか?
A. 必要です。探偵業法が求めているのは「書面の交付」です。画面上で説明を受けただけで、手元に何も残らない形は、この義務を満たしているとは言えません。PDFなどで受け取った場合は、その場で保存したうえで、書面を交付してもらえるかを確認してください。
Q.「工作の内容が特殊だから契約書は出せない」と言われました。
A. 業務の内容が特殊であることは、書面を交付しない理由になりません。むしろ内容が特殊であるほど、何をどこまで行うのかを書面で確認する必要があります。
Q. 契約書に「返金不可」と書かれていたら、もう何もできませんか?
A. 書面の記載がそのまま通るとは限りません。消費者契約法では、消費者の利益を一方的に害する条項は無効とされる場合があります。記載があっても、まずは相談してください。
Q. 書面をもらえなかったことは、どこに伝えればいいですか?
A. まずは消費者ホットライン(188)へ。書面の不交付は探偵業法の罰則の対象なので、業者の営業所を管轄する警察署や、警察相談専用電話(#9110)にも相談できます。届出先の公安委員会の名称が分かると話が早くなります。
書面の不交付以外にも、根拠のない成功率の表示や高額な違約金など、場面ごとに使える法律があります。一覧は復縁屋のトラブルで使える法律9つ|場面別の対処法と相談先をご覧ください。
まとめ「契約書を渡さない業者に注意」
- 契約時には契約書と重要事項説明書の交付が義務
- 書面を渡さないことは、30万円以下の罰金の対象(探偵業法19条3号)
- 「カウンセリング」と名乗っていても、尾行や張り込みをするなら探偵業務
- 契約書がなければトラブル時に自分を守れない
- 契約書を渡さない業者はその時点でアウト
- 「後で渡す」「今は出せない」は悪徳業者の常套句
復縁工作や別れさせ工作を依頼するのは、高額な費用もかかるし大きな決断のひとつです。だからこそ、業者選びは慎重に行ってください。そして「契約書を渡してもらえない」と感じた時点で、その業者とは関わらないようにしてください。
依頼を検討していて、これから復縁屋や別れさせ屋に依頼をされる方が不当なトラブルに巻き込まれず、信頼できる業者と出会い依頼が成功することを願っています。
契約前後に確認しておきたいことは、こちらにもまとめています。報告書で見極める5つの基準/クーリングオフ制度と業者の説明義務/契約書が無い口コミは信じるな
ブログでは、依頼後に後悔した方々からのリアルな口コミを買取り、第三者の立場で共有することで、これから依頼を考えている人が被害を未然に防げるよう努めています。













































