復縁屋・別れさせ屋を依頼前に自分で調べる方法|探偵業の標識・法人番号・行政処分の確かめ方

復縁屋・別れさせ屋を依頼前に自分で調べる方法

「この業者に頼んで、本当に大丈夫だろうか」

復縁屋や別れさせ屋を選ぶとき、口コミやホームページだけで判断するのは不安、という方もいると思います。口コミもホームページも、それだけでは本当かどうかを確かめにくいからです。

実は、業者が実在するか、探偵業の届出をしているかは、公的な情報を使って自分である程度確かめられます。ほとんどが無料で、特別な知識もいりません。

この記事では、依頼前に自分でできる確認を、やる順番に5つ紹介します。

  • 確認① 探偵業の「標識」を見る
  • 確認② 法人番号公表サイトで、会社名と住所の履歴を見る
  • 確認③ 住所を地図で見る
  • 確認④ 警察の行政処分の公表を見る
  • 確認⑤ 契約前の書面をもらい、①〜③と照らし合わせる
目次

確認① 探偵業の「標識」を見る

相手の居場所や行動を、聞き込み・尾行・張り込みなどで調べて依頼者に報告する仕事は、法律上の「探偵業務」にあたります(探偵業法2条1項)。これを仕事にするには、営業所ごとに、都道府県の公安委員会へ届出をしなければなりません(同法4条1項)。届出をしないで営業すると、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の対象です(同法18条1号)。

届出をした業者には、「標識」を営業所の見やすい場所に掲示する義務があります(同法12条2項)。常時使用する従業者が6人以上で、自社のホームページがある業者は、ホームページにも標識を載せなければなりません(同法施行規則6条)。なお、探偵業者でない者が、標識やそれに似たものを掲示することは禁止されています(同法12条3項)。

標識に書かれていること

警視庁の案内によると、標識には次のことが書かれています。

  • 届出書を提出した公安委員会
  • 届出書の受理番号
  • 届出書を提出した年月日
  • 商号、名称または氏名
  • 営業所の名称、所在地、種別
  • 広告または宣伝をする場合に使用する名称

標識で見るポイント

  • ホームページで使っている名前(屋号)が、標識の「商号」か「広告または宣伝をする場合に使用する名称」に入っているか
  • 標識の営業所の所在地が、ホームページの住所や面談の場所と合っているか
  • 「全国に支店」とうたっている場合、支店の標識もあるか(支店が営業所として営業しているなら、届出は営業所ごとに必要です)

ホームページに標識がないときは

常時使用する従業者が5人以下の業者や、自社のホームページがない業者には、ホームページに標識を載せる義務がありません(同法施行規則6条1項)。ホームページに標識がないというだけで、違法とは言えません。

その場合は、面談で営業所に行ったときに標識を見せてもらうか、「どこの公安委員会に届出をしていますか」と聞いてみてください。契約前に渡される書面にも、届出をした公安委員会の名称を書く決まりがあります(確認⑤)。

「届出証明書」は2024年4月に廃止されました

以前は、届出をした業者に「探偵業届出証明書」が交付されていました。法改正により、2024年4月1日に届出証明書は廃止され、業者が標識を作って掲示する形に変わっています(警視庁「お知らせ(改正内容)」)。

古い情報には「届出証明書を見せてもらいましょう」と書かれていることがありますが、今は標識で確かめます。

届出は「お墨付き」ではありません

探偵業の届出は、営業を始めることを公安委員会に届け出る手続きです。届出をしていることは、工作の腕前や料金が適正であることを保証するものではありません。標識の確認は、「法律で決められた最低限のことを守っている業者か」を見るためのものと考えてください。

探偵業法と工作の関係は、こちらの記事でも解説しています。

確認② 法人番号公表サイトで、会社名と住所の履歴を見る

会社などの法人には、国税庁から13桁の「法人番号」が指定されます。国税庁の「法人番号公表サイト」では、法人の名前(商号)、本店の所在地、法人番号の3つを、誰でも無料で検索できます。名前や所在地が変わった場合は、その変更の履歴もあわせて公表されます。

調べ方

  • 国税庁 法人番号公表サイトを開く
  • ホームページや契約書に書かれている会社名を入れて検索する
  • 昔の名前で探したいときは、「公表以後の変更履歴を検索対象に含める」を選んで検索する
  • 検索結果から会社を選び、名前や所在地の変更履歴を見る

見るポイント

  • ホームページや契約書の会社名で出てくるか
  • ホームページの「本社」の住所と、登録されている所在地が同じか
  • 名前や住所が何度も変わっていないか。変わっている場合は、理由を業者に聞いてみる

出てこないときは

法人番号は、個人事業者には指定されません(国税庁「法人番号の指定」)。個人で営業している業者はこのサイトでは出てこないので、出てこないこと自体は問題ではありません。その場合は、標識や契約前の書面に書かれた氏名と住所で確かめます。

一方で、会社でない者が、名前に会社と間違われる文字を使うことは禁止されています(会社法7条)。「株式会社〇〇」と名乗っているのに見つからない場合は、表記を変えて検索し、それでも見つからなければ、業者に正式な会社名を聞いてみてください。

もっと詳しく知りたいとき(有料)

代表者や役員の名前、会社ができた日は、法人番号公表サイトには載っていません。知りたい場合は、法務局で登記事項証明書を取るか、インターネットの「登記情報提供サービス」で登記の内容を見ることができます(どちらも手数料がかかります)。契約前の書面に書かれた代表者の名前と合っているかを確かめられます。

確認③ 住所を地図で見る

ホームページや標識の住所を地図アプリで検索し、建物の写真を見てみましょう。住所と「レンタルオフィス」「バーチャルオフィス」という言葉を一緒に検索すると、貸し事務所かどうかがわかることがあります。

レンタルオフィスを使うこと自体は、違法ではありません。気をつけたいのは、次のような場合です。

  • 事務所で話したいと言っても、いつも外のカフェなどで面談しようとする
  • ホームページの住所と、標識や契約書の住所が違う

営業所で面談する場合は、標識が掲示されているかもあわせて見てください。

確認④ 警察の行政処分の公表を見る

公安委員会は、法律に違反した探偵業者に対して、指示(探偵業法14条)や、6か月以内の営業停止(同法15条1項)などの処分をすることができます。

都道府県によっては、こうした処分を警察のホームページで公表しています。たとえば愛知県では、行政処分簿を愛知県警察のホームページに載せ、処分の日から3年間公表すると規程で決めています。

調べ方

「(営業所がある都道府県名) 警察 探偵業 行政処分」で検索し、公表のページを見ます。

注意点

公表のしかたや期間は、都道府県ごとに違います。載っていないことは、「問題のない業者」という意味ではありません。逆に、処分が載っていれば、契約前に必ず知っておくべき情報です。

確認⑤ 契約前の書面をもらい、①〜③と照らし合わせる

探偵業者は、契約を結ぶ前に、重要事項を書いた書面を渡して説明しなければなりません(探偵業法8条1項)。書面には、業者の名前・住所・代表者の氏名、届出をした公安委員会の名称、料金の概算額と支払い時期、契約の解除に関することなど、9つの項目を書く決まりがあります。書面を渡さない、決められた項目を書かない、うその内容を書くと、30万円以下の罰金の対象です(同法19条3号)。

9つの項目と、契約後に渡される書面については、こちらの記事で詳しく解説しています。

照らし合わせるポイント

  • 書面の会社名・住所・代表者名が、標識や法人番号公表サイトと合っているか
  • 書面の公安委員会の名称が、標識と合っているか
  • 料金の概算額と支払い時期、解約のときの扱いが書かれているか

書面は、その場でサインせずに持ち帰り、ここまでの確認と照らし合わせるのが理想です。「今日決めてくれれば安くする」などと言われ、確かめる時間をもらえない場合は、その場で契約しないことをおすすめします。

調べてもわからないこと

ここまでの確認でわかるのは、「業者が実在し、法律で決められた最低限のことを守っているか」です。工作がうまいか、担当者の対応が誠実かまではわかりません。

そこは、元依頼者の口コミ、面談での質問、2〜3社の比較で確かめていきます。

確認の早見表

  • 標識:公安委員会、受理番号、屋号、営業所の住所
  • 法人番号公表サイト:会社名、本店の住所、変更履歴
  • 地図:住所の建物、貸し事務所かどうか
  • 警察の行政処分:営業所がある都道府県の公表ページ
  • 契約前の書面:決められた項目がそろっているか、①〜③と合っているか

よくある質問

Q.ホームページに標識がない業者は違法ですか?

違法とは限りません。常時使用する従業者が5人以下の業者や、自社のホームページがない業者には、ホームページに載せる義務がありません。ただし、営業所への掲示は必要です。面談のときに確かめましょう。

Q.「探偵業届出証明書を見せてください」と頼めばいいですか?

届出証明書は、2024年4月1日に廃止されました。今は標識で確かめます。

Q.法人番号公表サイトで見つからない業者は危ないですか?

個人事業者には法人番号がないので、出てきません。標識や書面の氏名・住所で確かめてください。会社を名乗っているのに見つからない場合は、業者に正式な会社名を聞いてみてください。

Q.確認して問題が見つかったら、どうすればいいですか?

契約前なら、その業者には依頼しないのがいちばん確実です。すでに契約している場合は、消費者ホットライン「188」に電話すると、近くの消費生活相談窓口を案内してもらえます。場面ごとに使える法律と相談先は、こちらの記事にまとめています。

まとめ

  • 業者が実在するか、届出をしているかは、公的な情報で自分で確かめられる
  • 標識で、公安委員会、受理番号、屋号、住所を見る(届出証明書は2024年4月に廃止)
  • 法人番号公表サイトで、会社名・住所・変更履歴を見る
  • 住所を地図で見て、警察の行政処分の公表も確認する
  • 契約前の書面を持ち帰り、①〜③の情報と照らし合わせる
  • 工作の腕前や対応の誠実さは、口コミ・面談・比較で確かめる

口コミを読む前に、まず「実在するか」「届出をしているか」を確かめる。それだけで、避けられるトラブルがあります。

出典

  • 探偵業の業務の適正化に関する法律、同法施行規則、会社法(e-Gov法令検索)
  • 警視庁「お知らせ(改正内容)」(2024年4月1日更新)
  • 国税庁 法人番号公表サイト、国税庁「法人番号の指定」
  • 愛知県「警備業法及び探偵業の業務の適正化に関する法律に基づく行政処分の公表に関する規程」

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